ブラックバイトの特徴・見分け方は
まずブラックバイトとは、2013年頃に出てきた言葉で、「ブラック企業」のアルバイト版です。学生など労働法について無知なのをいいことに、サービス残業を強要されたり、営業ノルマが存在したり、ノルマ達成できなければ、自分で商品を購入しなければいけなかったり、給与支払いの遅配や不払いなど、学生が学生らしい生活を送れなくしてしまうアルバイトのことです。このようなバイト先では違法行為をしている可能性も高く社会的に問題になってきています。
特徴としては次のことがあげられます。
- 残業代そのものの不払いや割増賃金不払い
- 休憩時間を与えない
- 不合理な罰金の請求
- 違法な長時間労働
- 契約内容と違った業務をさせられる
- 厳しいノルマを課せられる
- 試験なのに休ませてくれない
ブラックバイトが増加する背景
このようなブラックバイトが増加している背景には、企業が賃金削減を目的に、従来では社員が行っていた業務を、派遣社員やアルバイト・パートに任せるといった、経営方針が存在します。また、近年フリーターや高齢フリーターが増加していることからも、次の就職先が見つかりにくいなどの理由で、簡単には辞められないといった現実があります。
このようなブラックバイトの問題は社会問題となっており、2014年にはブラックバイトユニオンという、学生が加入する労働組合が結成され、ブラックバイトについての相談を受け付ける団体もでてきています。
ブラックバイトは人手不足がもたらす
2014、2015年あたりからアベノミクスの影響もあり、世間は好景気になってきております。非正社員から正社員登用、アルバイトから正社員へと雇用、全体的な雇用の拡大が起き、特にアルバイト採用の需要は大きくなり、多くの企業では人材不足が慢性的な問題となりつつあります。主に外食産業や小売業などでは、人件費の高い正社員よりアルバイトを雇用することで利益を上げているため、アルバイトの奪い合いが起きています。本来であれば正社員が任せられるべき仕事をアルバイトが担当するケースが多くなっています。
アルバイトの募集を出してもなかなかすぐには決まらずに、今いる人員で店舗運営を回さなければならなくなり、結果的にアルバイトにしわ寄せが行き、ブラックバイトを生み出しています。
ブラックバイトの職場で働いてしまったら
もし自分がブラックバイトで働いてしまっていたら、迷うことなく退職の意思を伝えて辞めることです。企業は責任という言葉で引き止めようとするのが常套手段のようですが、違法行為を行っている企業かもしれませんので、早く関わりを断つことが大事です。ときには、離職の意思を伝えてばっくれてしまうことも大切です。このようなブラックバイトの被害に巻き込まれてしまうのは時間の無駄でもありますので、相談できずに一人で考え込まないで、近くの家族や友人に相談することをお勧めします。